電気事故について
自家用電気工作物の電気事故情報
令和6年度
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R6.5 | 波及 | 自営線支持物において、ジャンパ線を固定す する腕金がずれ、ジャンパ線(中相)と架空 地線の取付金具が接触したことにより、ジャ ンパ線の被覆が破れて地絡に至った。(1件) |
保守不備 (保守 不完全) |
・腕金を元の据付位置に固定する。 ・定期点検時に前回の記録写真と比 較し、腕金がずれてきていないこ とを確認する。 |
令和5年度
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R5.6 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故と なった。(1件) |
自然現象 (雷) |
ー |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R5.7~9 | 波及 |
雷によりPASが損傷したため、波及事故と
なった。(4件)
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自然現象 (雷) |
ー |
2 | R5.7,9 | 波及 | 高圧引込みケーブルが水トリー現象により絶 縁不良となり地絡が発生したが、間欠地絡( 推測)だったことから地絡保護継電器が地絡 を検出できず、PASが開放しなかったため 波及事故となった。(2件) |
保守不備 (自然劣化
)
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耐水トリー性の高いE-Eタイプの ケーブルに更新する。 |
3 | R5.7 | 波及 | 区分開閉器兼主遮断装置(VCB)が経年劣 化(経年32年)による内部の絶縁低下によ り絶縁破壊したところ、波及事故となった。 (1件) |
保守不備 (自然劣化
)
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区分開閉器兼主遮断装置の推奨耐用 年数と点検結果等を鑑みて計画的に 機器更新を実施する。 |
4 | R5.8 | 波及 | 高圧引込みケーブルが水トリー現象により絶 縁不良となり地絡が発生したが、間欠地絡( 推測)だったことから地絡保護継電器が地絡 を検出できず、PASが開放しなかったため 波及事故となった。(1件) |
設備不備 (製作不 完全) |
耐水トリー性の高いE-Eタイプの ケーブルに更新する。 |
5 | R5.9 | 波及 | 計器用変圧変流器2次側の高圧ケーブル接続 端子が風等の自然現象により近接し、波及事 故に至った。(1件) |
保守不備 (保守 不完全) |
余長を引き込み、計器用変圧変流器 の2次側端子の離隔を確保。 |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R5.10 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故と なった。(1件) |
自然現象 (雷) |
- |
2 | R5.11 | 波及 | 原因は製造から27年経過していることから、 経年劣化により絶縁シャフトバリア等にクラ ック或いはトラッキングが徐々に進行したこ と及び吸湿作用により絶縁破壊し、三相短絡 に至ったものと推定。(1件) |
保守不備 (自然劣化
)
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年次点検時に絶縁シャフトバリア等に
クラック或いはトラッキングの発生有 無を確認するとともに、各相間の絶縁 測定値を測定し、管理値を下回ってい る場合は速やかに機器の更新を行う。 |
3 | R5.11,12 | 波及 | 高圧引込みケーブルが水トリー現象により絶 縁不良となり地絡が発生したが、間欠地絡( 推測)だったことから地絡保護継電器が地絡 を検出できず、PASが開放しなかったため 波及事故となった。(2件) |
保守不備 (自然劣化
)
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耐水トリー性の高いE-Eタイプの ケーブルに更新する。 |
4 | R5.12 | 波及 | 度重なる落雷により計器用変圧器(VT)が絶 縁破壊し地絡事故に至ったと推測。(1件) |
自然現象 (雷) |
- |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R6.3 | 波及 | 事業場の受電盤内の計器用変圧器が誘導雷に より絶縁破壊し地絡事故が発生した。高圧区 分開閉器の制御電源を喪失したため不動作と なり波及事故となった。(1件) |
自然現象 (雷) |
-
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2 | R6.3 | 波及 | 高圧引込みケーブルが水トリー現象により絶 縁不良となり地絡が発生したが、間欠地絡( 推測)だったことから地絡保護継電器が地絡 を検出できず、PASが開放しなかったため 波及事故となった。(1件) |
保守不備 (自然劣化
)
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耐水トリー性の高いE-Eタイプの ケーブルに更新する。 |
令和4年度
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R4.8~9 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故となった。(7件) | 自然現象(雷) | ー |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R4.10,12 | 波及 | 高圧引込みケーブルが水トリー現象により絶縁不良となり地絡が発生したが、間欠地絡(推測)だったことから地絡保護継電器が地絡を検出できず、PASが開放しなかったため波及事故となった。(5件) | 保守不備 (自然劣化) |
(主な対策) ・耐水トリー性の高いE-Eタイプの ケーブルに更新する。 ・ハンドホール内の水たまりの管理を 徹底する。 |
2 | R4.11 | 感電負傷 (作業者) |
高圧盤の上段内で制御線引き抜き(撤去)作業を行っていた作業員が、制御線を束ねていた結束バンドの回収を忘れ、その結束バンドが高圧盤の下段内に落下し充電部と筐体間又は相間に挟まりスパーク(推測)し、アークが発生したことにより作業者が火傷した。直接作業していた高圧盤の上段は停電していたが、下段は停電していなかった。 | 作業準備不良 | ・充電部近傍での作業とならないよ う、原則、作業対象設備を全停電す る。やむを得ず停電範囲を限定する 場合は、充電部の養生や安全装備を 行うなど安全対策を実施のうえ作業 する。 ・作業完了(工程毎)の確認、検査体 制を適切に構築のうえ工事を行う。 |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R5.1 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故と なった。(1件) |
自然現象 (雷) |
- |
2 | R5.1 | 波及 | 停電事故からの復電時、PAS投入操作直後 にキュービクルから破裂音が聞こえたが、P PAS操作者は過電流蓄勢トリップ機構が働 きPASが自動開放するものと思い込み、引 き綱操作によるPAS開放を行わなかった。 実際には、破裂音は短絡事故を示すものであ り、PASは過電流ロックされたことから、 波及事故となったものであった。(1件) |
故意・ 過失 (作業者 の過失) |
下記内容の教育実施 ・停電事故対応時の復電操作時には、 再び短絡や地絡事故が起きる可能性 があること ・短絡事故の発生時、過電流ロック蓄 勢トリップ機構が働かないこと。 |
令和3年度
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R3.4 | 波及 | 高圧ケーブルが経年劣化により絶縁破壊したものの、地絡発生時の零相電圧がDGRのV0整定値(5%(190V))未満であったため、DGRが動作せず波及事故に至った。 | 保守不備 (保守不完全) |
・DGRのV0整定値を電力会社が推奨する2%に変更した。 ・外部委託先が推奨する高圧ケーブル更新時期を目途に更新計画を立てる。 |
2 | R3.4 | 感電 (作業者) |
エアコンのダクト内にある電気ヒーター点検作業にあたり、充電部に対する危険意識が低かったため、停電及び保護手袋等の防護具も装着せず作業を実施していたところ、電気ヒーター電源端子部に触れ感電した。 | 作業準備不良 | ・電気ヒーターの保護回路リセット操作時に必ず停電するよう注意喚起表示した。 ・当該作業時に保護手袋を常時着用することを社内ルール化した。 ・電気ヒーター端子部(充電部露出)にカバーを設置した。 ・ブレーカーを漏電ブレーカーに取り替えた。 |
3 | R3.6 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故となった。(2件) | 自然現象(雷) | ー |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R3.7~8 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故となった。(3件) | 自然現象(雷) | ー |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R3.10 | 波及 | 前夜の落雷により、PASのGRが動作し事業場内が停電した。当日朝から停電復旧のため、絶縁抵抗測定等の点検を行ったが異常は見当たらなかったため、PASを投入したところ、再度、GRが動作した。そこで、もう一度点検を行うため、LBSを開放し、電話でPAS操作者にPASの操作を行わないよう指示したところ、聞き間違えて、PASを再投入したため波及事故となった。(LBSの開放によりGRの電源が確保されていなかった。また、事故点(高圧ケーブルが絶縁破壊していた)が残ったままだった。) | 故意・過失 (作業者の過失) |
・今後は、確認作業を複数人で行うなど、誤認が発生しない体制を整える。 |
2 | R3.11~12 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故となった。(4件) | 自然現象(雷) | ー |
3 | R3.12 | 波及 | 受変電設備工事のため、常用及び予備回線のPASを開き場内を停電したのち、作業を開始した。このとき、作業用接地は受電用遮断器(状態は「切」)の1次側に取り付けた。 その後、工事用の仮設発電機で送水ポンプを運転しようとしたが動かないため、系統の全停電検知が原因と考え、常用線PASを工事業者に連絡せずに投入したところ、受電用遮断器の1次側に取り付けた作業用接地が原因で、波及事故となった。 |
故意・過失 (作業者の過失) |
・作業用接地の取付位置(受電用遮断器2次側)を手順書に明記する。また、取付位置を現場で確認する。 ・作業計画を変更する場合は、作業を中断し、電気主任技術者の監督の下、監督員と現場代理人で協議を行い、現場で変更内容を確実に確認する。 |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R4.1~3 | 波及 | 雷によりPASが損傷したため、波及事故となった。(2件) | 自然現象(雷) | - |
2 | R4.3 | 感電負傷 (作業者) |
電気管理技術者が、月次点検時にキュービクル内をのぞき込んで高圧ケーブルのシース電流を測定していたところ、同ケーブルの接続部に近接しすぎたため、右耳が充電部に触れ感電負傷した。 | 故意・過失 (作業者の過失) |
・のぞき込まなくても測定できる点検箇所に変更する。 |
令和2年度
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R2.4 | 波及 | 高圧引き込みケーブル(地中埋設)の絶縁不良により地絡が発生、区分開閉器用の地絡リレー不動作により、区分開閉器が開放作せず波及事故に至った。 | 保守不備 (自然劣化) |
・高圧引込ケーブルの取替を行う。 |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R2.8 | 波及 | 落雷の影響で、ASが損傷し、波及事故となった。 | 自然現象(雷) | - |
2 | R2.8 | 感電死亡 | 被災者は一人で天井裏にて照明器具増設のために活線状態で配線工事作業を行っていた。 絶縁監視装置の警報連続信号を受信したため事業場の職員が現場確認したところ、天井開口部に足が見え、声をかけたが返答がなかったため消防に通報し、病院へ搬送されたが死亡が確認された。 被災者は、ケーブルの被覆を剥ぐためにワイヤストリッパを使用したところ、充電中のケーブルであったため、感電したとされる(半袖、長ズボン、スニーカー掃き、ヘルメット、帽子、作業手袋はいずれも未着用)。 また、電気主任技術者へ事前に工事を行う連絡や相談は行っていない。 |
感電 (作業者) 作業準備不良 |
・電気工事を計画した時は、必ず事前に電気主任技術者に連絡、相談を行い、工事内容に対する助言や、必要にお応じて立ち合いを求める。 |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R2.10 | 波及 | 高圧ケーブルの経年劣化(設置後23年)によって、地絡が発生し、さらにPASのDGR零相電圧の設定値が電力会社の推奨値より低く設定されていたため、動作せずに波及事故に至った。 | 保守不備 (自然劣化) |
・設置後20年以上経過したケーブルは隔年1回絶縁診断を行う。 ・DGRの零相電圧の設定値を電力会社の管理推奨値に設定する。 |
2 | R2.11 | 波及 | 高圧ケーブルの経年劣化(設置後40年)によって、地絡が発生し、さらにPASのDGR零相電圧の設定値が電力会社の推奨値より低く設定されていたため、動作せずに波及事故に至った。 | 保守不備 (自然劣化) |
・設置後20年以上経過したケーブルは隔年1回絶縁診断を行う。 ・設置後25年以上経過したケーブルの更新を行う。 ・DGRの零相電圧の設定値を電力会社の管理推奨値に設定する。 |
3 | R2.11 | 波及 | 高圧コンデンサが絶縁破壊し、内部短絡して発火した。当該コンデンサの一次側にある過電流継電器が動作し、主遮断装置が開放され、当該事業場が停電した。 高圧コンデンサの発火によって、VT二次側から電源供給しているGRの電源線を含む付近の電線などが焼損し、GR電源が喪失した。 VT二次側の短絡状態が継続したため、VTが焼損し地絡に至ったが、GR電源が喪失していたため、波及事故に至った。 |
保守不備 (自然劣化) |
・当該高圧コンデンサの撤去。 ・更新推奨時期を超えた高圧機器の更新計画を立てる |
No | 発生年月 | 事故の 種別 |
事故概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R3.1 | 波及 | 事故当日、絶縁監視装置より停電通報が電気主任技術者等に入った。近くに住む主任技術者の代行者が先に現地に到着し、原因調査を開始した。代行者はGR動作及び検電にて無電圧を確認した。また、PASをトリップリセットし引き紐を固定した。 その後、主任技術者が現地に到着し、目視にてPASの開放と検電にて無電圧を確認した。次に目視点検を実施し、LBSを開放して絶縁抵抗測定等を行ったところ異常が見られなかったため、復旧作業の事前準備として引き紐にてPASのリセット操作を行ったところ、引き紐を取り違えPASを投入した。 LBSの開放によりGRの電源は確保されておらず、GRが動作しなかったため、波及事故となった(GR電源は電灯用変圧器から取られていた。)。 |
故意・過失 (作業者の過失) |
・事故発生時にPAS動作を確認した場合は、PASをリセットせずに「操作禁止札」を取り付け、まず原因調査を行う。 ・複数人にて確認作業を行い、誤認の無いようにする。 |
2 | R3.1 | 電気火災 | 屋内配線の絶縁不良による漏電が原因で出火したものと推定された(消防署見解) 。 | 原因不明 | 事業場内の分電盤の主幹開閉器を漏電遮断器に取替える。 |
3 | R3.1 | 波及 | 計器用変圧器(VT)が経年劣化による内部短絡で焼損したことにより、当該変成器から電源供給されていたGRの電源が喪失したためPASが解放されず波及事故に至った。 | 保守不備 (自然劣化) |
焼損した計器用変圧器(VT)を交換するとともに、経年経過している設備はできるだけ早期に更新し、定期点検結果を踏まえ、各設備の不具合が事故につながらないよう電気管理技術者の指導、助言を得て事故の再発防止に努める。 |
4 | R3.3 | 波及 | GRの電源配線が暴風雨により、繰り返し電柱に接触したために被覆が損傷、短絡した。 GRに電源を供給している計器用変圧器が、上記の短絡により焼損し、GR電源が喪失したため、波及事故に至った。 |
自然現象 (風雨) |
焼損した電源配線を交換するとともに、配線保護のため、電柱に接触する箇所にらせん状の樹脂カバーを取り付けた。 |
お問合せ先
中部近畿産業保安監督部 北陸産業保安監督署
〒930-0856
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FAX:076-432-0909
最終更新日:2024年8月14日